名称未設定 1
スケッチがスケッチであるための最低条件は、
自分の「記憶」や「想像による落書き」を描くのではなく、
見ているものを書きとめるということです。

私は中学のころはこの原則を知らず、「ただ数をこなせばいい」と思って
「あいまいな記憶を延々と反復する作業」に没頭し、無駄な時間を過ごしました。


名称未設定 2
観察対象、つまり「見ているものがある」なら、それに基づいている限り
どんな「落書き」を描いてもスケッチの意義が表れます。


名称未設定 3
絵というより「写し」や「メモ書き」のような感覚で描かれるのが
本当の「スケッチ」なのです。

名称未設定 4
対象をきちんと見てさえいれば、どんな描き方をしても立派なスケッチになります。







名称未設定 5
スケッチのアウトラインをもっぱら観察に頼り、細部は自分なりにアレンジします。

髪型や体格などはテンプレートのように描き、顔、特には個性を出すために
さまざまな工夫をすることが多いです。


アウトライン」とは、読んで字のごとく「輪郭線」を表す用語ですが、
「あらまし」「大要」という意味もあり、スケッチにおいては
なるべく忠実に、しかし素早く、大ざっぱに形をとらえることでもあります。

絵画における「テンプレート」というのは、主に髪型や影のつけ方にみられます。
髪の毛や影を比べてみると、形式的というか共通する雰囲気のあるのがわかります。
キャラクターを形成するうえでの雛形(ひながた)。それに従ったほうが、
独自にアレンジを加えるよりも都合がよいという、一種の型のことです。
しかしテンプレートが過ぎると、「判子絵」という無個性の絵になってしまいます。







名称未設定 6
サインや「スケブ」など即興性とスピードを求められる場面では、
スケッチを描く能力が特に重要になります。

スケッチは、文字のみのサインよりは時間がかかるものです。
しかし時間がかかりすぎるとしらけてしまいます。
遅くとも5分、できれば1分以内に描き上げるべきです。

時間をかければいい絵が描けるというのは常識です。
ですが、いつでも時間をかければいいというわけではないのです。


どんなに丁寧でも、スケブがどれも同じ絵では魅力は半減してしまいます。
いろいろな絵を即興で描くためにもスケッチのスキルを上げましょう。

上手いか下手かよりも、自分のサインのような特別な個性があって、
もらった人が嬉しくなる絵をたくさん練習しましょう。







名称未設定 7
制限時間を決め、完成度よりもスピードを意識したスケッチを何度も行うことです。


くれぐれも「こんなふうに線を何本も重ねないこと」です。
1本の線に神経を集中させ、一息に描き上げることが大切です。