名称未設定 1
明部が暗くなるようにスキャンしたものがこれ。
今までの画像とずいぶん違った印象になっているでしょう。
用紙の裏どころか下のページまでもが透けてしまっています。

スキャナーに明るさやコントラストの調整機能のついているものもあります。


名称未設定 2
ノートの罫線や上部のNo. Dateの印字が見えなくなるように
Photoshopで調整したものがこちら。
用紙の色は完全に「白」で線は「黒」。
コントラストの高い画像ですが、線がギザギザしていて
シャギーの目立つスケッチになっています。




名称未設定 3
これ以上、明るくすると線のディテールが損なわれてしまいます。







名称未設定 4
ただ暗くするだけでは裏が透けて写ったり、
用紙の微妙なしわなどが見えたりします。







名称未設定 5
2階調化に近い、まるでコピーをとったかのような調整です。
濃度の高い顔料インキのボールペンで描かれているために
この調整でも線ははっきりと見ることができますが、
「鉛筆」で同様のスケッチをすると濃度が低いために
用紙の明るい部分まで暗くすることになって画像がつぶれます。

鉛筆の線画をスキャン→着色
これはスキャン後に線画をかなり修正しなければなりません。

ペン入れした線画をスキャン→着色
これは鉛筆に比べて線がそのものの修正は少なくて済みます。
しかしペンの扱いに慣れていることや、原稿用紙をきれいに保つこと、
場合によってはトレース台(ライトボックス)の必要があります。

ペンタブレットで線画を描画→着色
これが最も合理的かつ一般的なやり方といえるでしょう。
とにかくペンタブレットの扱いに慣れることが最重要です。
すべての作業をデジタルで行う都合上、絵そのものの練習には
なりにくく、初心者がいきなり手をつけるべきではない方法かもしれません。



いずれにせよ、自分の力量に相応な手段を選択することが大切です。
絵の経験のまったくない人がペンタブレットを使ったからといって
上手く描けるわけではない
からです。


テクニックに走る前に、観察力表現力を養うスケッチを行い、
1本の線による画力を紙の上で鍛えるようにしましょう。

観察力と表現力の基礎となるのはデッサンです。
http://hantasy.com/work/index.htm
丹念なデッサンと気ままなスケッチを交互に行うことが、
初歩の課題といえるでしょう。







名称未設定 6
デッサンだけでは魅力的な絵は決して描けません。
ところが魅力的な絵を描こうとするあまりデッサンを無視するのも
決して上手くいかないのです。

「デッサン」を強調するのは勇み足をしていることへの警告、
「スケッチ」を強調するのは写実性を重視するあまり
個性や魅力が損なわれていることへの警告なのです。

写真が無条件で絵画より勝っているのなら、
画材など捨ててカメラだけ使えばいい。


絵を描く人が必ず直面するのはこういうことなのです。

構図のしっかりした写真を撮り、それを忠実にトレースし、
忠実に色を置き、忠実に仕上げればそれで済んでしまいます。

どんなに写真を絵のように仕上げることができても、
紙とペンを持つと満足に描くことのできない人は
世の中に大勢います。
デジタルが普及して特に顕著になってきています。



あえて写実性から外れて、しかし基礎のデッサンはしっかりしている、
そんな生き生きとしたスケッチを目指すことには大きな意味があります。

よくわからなければ、デッサンとスケッチを「交互に」行いましょう。
慣れてくれば二つを混合した魅力ある絵を描けるようになります。