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線そのもののディテールを損なわない程度に補正してみました。


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線の薄いものについては後述します。


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フレミッシュジャイアントはどのくらい巨大なんだろう…





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この左右の絵を見比べてみてください。
線の濃さがぜんぜん違いますよね。

左はボールペンの中でも「顔料インキ」を採用しているタイプ。
油性ボールペンと違い、光沢がなく濃いのが特徴です。
低粘性のためサラサラと滑らかな筆感なのが売りですが、
その分インキのボタ落ちが起こりやすく、消耗も早いです。

右はかつていいと思っていたカランダッシュのゴリアットカートリッジです。
インキのボタ落ちは「皆無」といってもいいレベルですが、
見ての通り色が薄く、油性インキ特有の光沢があって見えづらいです。



ちなみに左はこれです。
これ以外にも国産のメーカーで一般的によく流通しているボールペンには
顔料タイプのものがいくつかあります。
インキの物理的な性質は大差ないと思いますが、ミリペンは壊れやすいし、
ボタ落ちしないボールペンは色が薄いし……という場合にはいい選択です。 




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書き味を重視した低粘性インキのペンは、
とにかく線の始まりと終わりに「ダマ」、つまりインキの塊が落ちやすいです。
画用紙などのよほど厚い紙でない限り、裏ににじんで見苦しい跡を残します。
普通のノートではダマになった部分が裏ににじみます。


ボールペンが漫画などの印刷物に適さない理由がわかると思います。
もし漫画の線にダマができていたら見苦しい絵になるでしょう。
これは用紙や絵師の腕が悪いのではなく、ボールペンの構造の問題です。

アナログの画材は道具の物理的な特性が「壁」となることも多く、
鉛筆ですら完全には使いこなせなかったり、
つけペンが紙に引っかかって上手く描画できなかったり、
水彩やマーカーもお手上げになったりすることが珍しくありません。


それで、アナログではなくデジタルを選ぶ人が多いわけです。
ペイントソフトは1つ購入すれば基本的にずっと使い続けることができるし、
消耗品といえばペンタブレットのペン(芯)と、タブレットの表面(シート)くらいです。
インクで手や机を汚すこともないし、絵の具がなくなったり混ざったりすることもありません。

手軽な感覚のあるデジタルですが、かえって重みを感じないと訴える人も多いのです。
イラストの着色法はほぼ確立されているため、それをただ機械的に繰り返すのを
おっくうに感じる人も少なくないのです。

アナログ、ましてや修正の利かないペンを使えば、それだけ緊張感が高まります。


デジタルは簡単にごまかすことができます。
本当に自分で描いたのかどうかわからないこともあります。
単なるコピーが絶賛されることもあるのが現実です。


私は、絵の本当の価値はアナログを見なければ判断できないと考えています。